卒論の研究背景の書き方の例!

卒論

卒論の「研究背景」の書き方については、以下のような構成と内容が一般的な例となります。

【導入部分】
・研究テーマに関する簡単な問題提起
・そのテーマが重要な理由の説明
例)
「近年、出生率の低下が深刻な社会問題となっている。これは経済や労働力人口に大きな影響を及ぼすと指摘されており…」

【現状分析】
・研究テーマに関する現状や実態の具体的な数値やデータを提示
・関連する社会的課題や問題点を明確化
例)
「実際、総務省の統計では2020年の合計特殊出生率は1.34と、人口置換水準を大きく下回る低い水準が続いている…」

【問題意識の喚起】
・上記現状から生じる懸念や課題をさらに詳しく説明
・この問題に対する取り組みの必要性を強調
例)
「こうした出生率低下が長期化すれば、労働人口が減少し経済に深刻なダメージを与える可能性が高い。また、年金や医療保険制度の維持困難化にもつながりかねない…」

【先行研究の現状】
・これまでの関連する主な先行研究を簡単に紹介
・先行研究で明らかになったことと残された課題を示す
例)
「出生率低下問題については、従来から経済的理由や仕事と家庭の両立困難などが主な原因として指摘されてきた。しかし、近年の価値観の変化なども影響している可能性があり…」

【本研究の位置づけ】
・本研究の目的やリサーチクエスチョンを明確に示す
・本研究の新規性や意義、期待される貢献等を説明
例)
「本研究では、若年層の価値観の変容と出生率低下の関係に着目し、新たな視点から実態解明を試みる。こうした取り組みにより、今後の対策検討の一助となることが期待される。」

このように、研究背景では「問題意識」を啓発し、「本研究の意義」を導き出すことが重要です。通常、冒頭で課題を提起し、現状分析を経て問題意識を説明します。そして先行研究を振り返り、本研究の位置づけを明確に示すという構成がよく取られます。

具体的なデータや事例、先行研究に適切に言及しつつ、なぜこの研究に取り組む必要があるのかを論理的に導いていく必要があります。冗長にならずわかりやすく簡潔に書くことがコツとなります。

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