タイトル:「卒論で前任者の研究って見ておいた方が良い?」
卒業論文(卒論)執筆においては、前任者(前年度の学生など)の研究を参考にすることが非常に有用です。同じ研究室で前任者が取り組んだ課題を確認しておくことで、自分の卒論作成にも多くのメリットがあります。
先行研究のレビューに役立つ
先行研究をレビューすることは、卒論執筆の一番の基礎作業です。前任者の研究内容を把握しておけば、自身の研究テーマに関連する部分をしっかりと押さえられます。論文の「先行研究」の章を書く際に、前任者のものを活用できるでしょう。
研究方法を参考にできる
前任者が行った研究手法や分析方法なども、参考になります。例えば同種の実験手順や調査方法について、うまくいった点や反省点を確認することで、自分の研究に生かすヒントを得られるかもしれません。手間を省ける上、失敗を避ける一助にもなります。
研究の連続性を保てる
同じ研究室の研究には一定の連続性があり、その流れを意識することが重要です。前任者の研究内容を踏まえながら、自分の卒論で新しい知見を付け加えていけば、その分野の発展に寄与できるはずです。
ただし注意点も
一方で、前任者の研究を過度に参考にしすぎると、自分の主体性や創造性が損なわれかねません。前人の研究に余計に囚われ、あまり新鮮な視点が出せなくなる危険もあります。また、前任者の研究にない新しいアプローチを取ることで、独創性のある卒論にもつながります。
前任者の研究を意識的に確認し、その長所と短所を把握することは有用です。しかし、あくまで参考程度に留め、自分の力でしっかりと主体的に研究を進めていくことが大切です。指導教員の助言を参考にしながら、上手に前任者の研究を活用し、より質の高い卒論作成につなげていきましょう。